共に生きるということ

 

発達障害をもつ子どもを取り巻く社会的環境とは、時に「台風の中の夜道を独り歩くようだ」と表現する人もいるくらい、孤独な逆境の世の中を渡る事なのです。発達障害をもつ当人たちが、幼少期から成人し、成長を重ねる過程で、様々な問題に直面します。すんなり解決できる人もいれば、何度も挫折や失敗を繰り返し、自己不信や自分の殻に閉じこもってしまう人もいる事は確かです。常に、社会に不安を抱えながら、嵐のような世の中を渡り歩く彼らには、家族の支援は不可欠です。家族間の不穏は、精神的な不穏に直結します。発達障害をもたない子どもたちも、成長を重ねる中で、思春期を迎える頃には、家族関係や社会環境に、不穏な一面が垣間見え始め、様々なトラブルを生む時期でもあります。子どもの気持ちが、全く理解できない親御さんもいる事でしょう。家族間のトラブルには、解決策は人それぞれ、あるはずですが、忘れてならない事は、共に生きているという感覚です。意見の不一致、お互いへの不満が、家族間の不穏を生み出しがちですが、どんな状況でも、一つ屋根の下で暮らさなくてはならないのが家族の強みです。意見が違えど、共に、この屋根の下で生きていくのだ、というような、親御さんの覚悟が、まず必要と言えます。発達障害をもつ子どもには、家族の中でだけでもリラックスできるような環境づくりが、本来は重要なのですから、家族間の不穏から、家庭内を居心地の悪い環境にしてしまうのは、避けたいところです。

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